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「働き方改革」
一億総活躍社会の実現に向けて、働き方を改革するための働き方改革関連法が成立しました。働き方改革関連法は2019年4月に施行されます。この改革の背景にあるのは、今の日本が置かれている現状があります。
日本は「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面しています。
こうした中、投資やイノベーションによる生産性向上とともに、就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることが重要な課題になっています。「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。
在宅総務ビジネス 岩崎 遥(いわさき はるか)さんインタビュー
今回、在宅総務事業で成功されている 岩崎 遥さんにインタビューする機会をいただきました。
そのインタビューの一部を掲載させていただきます。
在宅で仕事を考えておられる方の参考になれば幸いです。
-在宅総務としてお仕事を始めようと思ったきっかけを教えてください。
高校を卒業後に新卒として採用され、地元の信用組合に就業しておりました。
総務部に配属され三年弱ほど働いていましたが、この時から、自分は総務関係の仕事が好きなのだと気付いて、社労士の資格を取る勉強なども始めました。
その頃から、この会社で総務部として働き続けたいのか、社労士になりたいのか等の今後の自分と職業について考えるようになりました。
とても良い会社だったこともあって悩みましたが、若いうちに色々な事に挑戦しておきたいと思うようになり、会社を辞める決断をしました。
色々なことに挑戦したい気持ちを大事に心機一転するつもりで、東京で仕事を探すことに決めました。
無事に、ベンチャー企業の総務部として採用して頂いたのですが、その会社での業務も刺激的でした。
それまで、フリーランスというとエンジニアやデザイナー等の限られた職業といったイメージでしたが、総務や経理、営業などの職種もあり、大勢の方がフリーランスという働き方で活躍されている事を知りました。
きっかけというには長くなりますが、自分のやりたい仕事を追いかけているうちに、新しい会社やそこで働いている人たちと出会って、フリーランスとして在宅で総務などのお仕事をさせて頂くようになりました。
−在宅総務として働いていてメリットやデメリットはありますか?
【メリット】
・通勤時間を有効活用できる
・従業員雇用と異なり、副業禁止などの制約が少ない
・フレキシブルに仕事を行う時間を選択できる
・折り合いがつかない仕事は断るなどの選択肢が取れる
・仕事の量を調整する事で収入を自分で決められる
・人間関係やコミュニケーションなどで悩むことが少ない
メリットにはやはり「自由」だという点が大きく関係しています。
作業時間が固定されていない案件は、締め切りまでに仕事を終了しているという条件しか課せられていないので「何時に仕事しても良い」ことになります。
また、作業時間や報酬面での交渉が難航する場合、私はすぐに断っています。
作業量から算出して、報酬が見合っていない案件を「せっかくだから…」といって引き受けてしまうと、在宅総務として働く事で得られた時間が無駄になってしまうからです。
【デメリット】
・集客を自分で行う必要がある
・提案時点ではお互いに顔も見えない相手なので、信用度が低い
・業務委託なので、1ヶ月前解約など急に仕事が切られる可能性がある
・確定申告、経理処理など自分で行う必要がある
よく言われている業務委託契約のデメリット点として、「契約が急に打ち切られる不安」があります。
私も過去に、契約が決定した後、その会社へ割く時間分のスケジュールなどの調整後に、「やっぱり無しで!」と一方的に断られた経験があります。
そのような会社とは、こちらもお付き合いすることが出来ないので了承しましたが、空けておいた時間分の仕事を見つけなければ収入が減ってしまうので困った、ということがありました。
雇用よりも簡単に契約し終了できるのが業務委託の「会社側」のメリットですが、こちらとしてはデメリットになってしまいます。
【デメリットのバックアップ策について】
・私は、集客を全てメールで行っています。
1日100件のメール送信を目標に、時間を作って楽しみながら行っていましたが、時間も余裕も無いという方はメール営業代行等のサービスを利用してみるのも良いかもしれません。
また、確定申告や日々の経費処理を代行してくれるサービスや、案件の紹介も行ってくれるサービスもあります。
こういったサービスを有効活用することで、起業すぐの時期であっても仕事を早く見つけられるのではないでしょうか。
−在宅総務とは具体的にどういったお仕事が多いでしょうか
社労士資格を持っていないと業務委託では社会保険の作業を行うことが出来ませんので、一般事務がほとんどになります。
例えば、求人媒体からの応募者対応や請求書作成、メールでの営業代行等、在宅でPCがあれば作業可能な案件が多いです。
−取引先などについて教えてください
業種は様々で、IT企業や一般社団法人、ネットビジネスの外国法人とも取引しています。
−気をつけている事などはありますか
やはり「言葉」だと思います。
在宅勤務の場合、会議や作業説明等はビデオ通話、日常のやりとりはチャットツールといった形態を採用している会社が多くなります。
チャットやメールでのやり取りでは、顔が見えない分、文面での受け取り方が自分の印象に繋がるので、丁寧な話し方(書き方)に気を使うようにしています。勿論、砕けて接してくれる先方さんには「!」や顔文字等を使ってコミュニケーションをスムーズにしています。
−これから在宅で起業される方にアドバイスをお願いします
在宅勤務をしていて顔を合わせる機会が会社勤務より格段に少ないとはいえ、「仕事」です。
更に雇用ではなく業務委託契約がほとんどになり、その関係は「経営者と従業員」ではなく、「経営者と経営者」という同等の関係になります。
会社勤めに疲れたし家で仕事出来たら楽だろうな、という気持ちで始めることはおすすめしません。
・自分の能力をより活かして活躍したい
・自分の力で生計を立ててみたい
・育児に追われているけどもっと社会で働きたい等
前向きな考えで在宅起業する方が増えれば良いなと思っています。
岩崎 遥(いわさき はるか)プロフィール
屋号:事務代行サービス HalBook(じむだいこうさーびす はるぶっく)
住所:東京都大田区
事業内容:事務全般(一般事務・営業事務・庶務・総務事務・経理事務・等々、在宅で行える事務作業)
経歴:金融機関・IT企業2社を経験し、2018年5月に開業。フリーランスとして現在は8社の業務を受け持っています。契約会社は今までで15社。